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第26話:driveは車の運転だけの単語にあらず

drive という単語を見ると、一般的な日本人の頭に浮かぶのは「車を運転する」というイメージではないでしょうか。

確かにそれに間違いはないのですが、英語表現において drive は車を運転しないような場面でも頻繁に使われているんですね。

そもそも drive という言葉の基本的な意味合いは、
「(何かが)進むことを促す」
ということになります。

したがって、その対象は車だけに限るというものではなく、「もの」であっても「人の気持ち」であっても、進むことを促すような場合には、 drive で表現することができるのです。

例を上げると、
人を駆って(…の状態に)至らせる、あるいは陥らせるというケース
では、
Her husband's death drove her to despair.
夫の死で彼女は絶望に陥ってしまった。

また、人を駆り立てて(…)させるというケースでは、
Hunger drove her to steal.
空腹に迫られて彼女は盗みをしてしまった。

さらに、敵などを(…から)追い出すという意味で使われることもあります。
They drove the enemy from the country.
彼らは敵を国外へ追い払った。

また、よく使われるフレーズに
He drives me crazy.
があります。

「彼は本当に頭に来る男だ」という意味で使われるのですが、彼という存在が「自分の怒りを促進させている」ということを表したいとき、使える言葉として drive が使われた格好の例になります。

他の人に、このような drive をしないように、注意したいものですね。

 

名詞で使われるケース

drive を名詞として使って、「やる気」や「意欲」という意味で用いることもあります。

She has a lot of drive.
とあった場合、「彼女はたくさん運転をしている」という意味ではなくて、「彼女はやる気満々です」という意味になります。

もう一つ例を上げると、
If you get to like the job here, you will lose your drive to return to the city.
ここの仕事になじんでしまったら、都会に帰ろうという気がなくなるでしょう。

このように、同じ単語でもいろいろな意味を持っているものがあります。単純に一つの意味だけを暗記するのではなく、語源を理解して、その延長上にあるいろいろな意味合いも、一緒にチェックしておきたいものです。

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