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第34話:日本ではApril Fool、他の国ではなんと

「エイプリル・フール」は、誰でも知っていると思いますが、1年に一度だけ、4月1日には嘘をついてもよいという風習のことです。

4月1日の正午までに限るとも言い伝えられていて、英語の「April Fool」は、4月1日に騙された人のことを指します。

各国の呼び方

日本ではエイプリル・フールと言い、直訳で「四月馬鹿」と言っています。

それでは、世界的に 4月1日を「エイプリル・フール」と読んでいるのかというと、

アメリカやイギリスでは、
April Fools'Day」あるいは「All Fools' Day」と呼んでいます。

中国では、
「万愚節」または「愚人節」と言い、

スコットランドでは、
だまされた人を間抜け者の代名詞の鳥であるカッコウになぞらえ、hunting the gowk(カッコウ狩り)といい、

フランスでは、
「プワソン・ダヴリル」(Poisson d'avril, 四月の魚)と言っています。

 

その「起源」は

昔、ヨーロッパでは3月25日を新年として、4月1日まで春の祭りを開催していましたが、1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする暦を採用したことがきっかけでした。

人々はこれに反発し、4月1日を「嘘の新年」として馬鹿騒ぎを始めるようになったのです。

しかし、シャルル9世はこの事態に対して非常に憤慨して、町で「嘘の新年」を祝っていた人々を逮捕し、片っ端しから処刑してしまったのです。

処刑された人々の中には、まだ13歳だった少女まで含まれていました。

フランスの人々はこの事件に非常にショックを受け、フランス王への抗議と、この事件を忘れないようにするため、その後も毎年4月1日になると盛大に「嘘の新年」を祝うようになっていったのです。

これがエイプリルフールの始まりです。

そして13歳という若さで処刑された少女への哀悼の意を表して、1564年から13年ごとに「嘘の嘘の新年」を祝い、その日を一日中全く嘘をついてはいけない日とするという風習も生まれたのでした。

その後、エイプリルフールは世界中に広まり、ポピュラーとなっていったのでしたが、「嘘の嘘の新年」は次第に人々の記憶から消えていったようです。

以上がエイプリルフールの起源の有力な一説ですが、実はもっとたくさんの説があり、どれが本当なのか定かではないようです。

ここ最近・・

最近では4月1日には、
世界中で新聞が嘘の内容の記事を掲載したり、TVニュースでジョークニュースを報道したりといったことが広く行われています。

「多摩地区だけはやたらと詳しい3D地球儀ソフト」の偽記事が登場(2005年)

東京新聞が「東京タワーが傾く。原因は足元の“おなら”」と嘘報道(2006年)

その他、「ペンギンが空を飛んだ」(2008年)・・・など。

なじみの深いものでは、
朝日新聞が1999年の 4月1日に、「首相、閣僚に外国人登用」と見出しを付け、

ゴルバチョフ元ソ連大統領やイギリスのサッチャー氏を小渕内閣の閣僚として迎えることを記事にしたのも、エイプリル・フールのジョークの一つでした。

「天下の朝日新聞がふざけ過ぎだ」という批判が寄せられる一方、「ユーモア大歓迎」という好意的な意見も数多くあったようです。

何かと規律に厳しい日本人の間にも、エイプリル・フールだけにはユーモアが許される素地が出来上がってきたようです。

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