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第39話:サラリーマンの語源は塩だった?

あなたはサラリーマンの語源は何か、知っていますか?

今日はサラリーマンの語源は「塩(salt)」だったという話です。

サラリーマンは英語にすると「salaryman」ですがこれは万国共通の英単語ではなく、日本だけの和製英語なんですね。

salaryman

サラリーマンを英語で言う場合、salary は「給与」で名詞、man も「男、人」で名詞。名詞+名詞では少しおかしいですよね。

実際は、
salaried worker / corporate employee / salaried employee
と表現されます。

そしてその語源ですが、
日本では古来から、塩(salt)に物事を浄化したり、神聖に清めるための力があると信じられてきました。

葬式に参列したあとで、自宅に入る前に塩をまいたり、料理店などで見かける盛り塩、相撲の力士が土俵にまく塩も、塩の力を信じているからにほかなりません。

salt

 

こうした塩への信仰心は日本だけのものかというと、西洋のキリスト教諸国でも変わりはないようです。

それは聖書のマタイ伝で、キリストが「汝らは地の塩なり」と語ったと記されていることからもわかります。

salt of the earth で「地の塩、最も健全な人」の意味になります。

同時に、西洋諸国ではかつて、塩が貴重な貿易品として扱われていたという歴史もあります。そのため、なじみ深い英単語の中にも、salt を由来とするものがいくつか存在しているのです。

例えば、和製英語であるサラリーマンの元である salary(給料)という単語です。

この言葉は「塩の支給」を意味する salarium というラテン語から生まれたものです。
貨幣の代わりに塩が支給されていたことをしのばせる話です。

salad(サラダ)も salt を語源とする英単語です。
かつて、サラダはドレッシングではなく、塩をかけて食べていたのでしょう。

料理の中で、塩が最も必要とされた調味料であったことがわかるというものです。

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