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can, be able to「できる」意味の違い、使い分け

can」と「be able to」、どちらも「~できる」という意味を表す英単語。
中学では同じ意味で置き換えができる語句であると習ってきました。

しかし、いつでもどこでも、まったく同じものとして本当に置き換えが可能なのでしょうか?
世の中には何か意味がなければ、同じものがいくつも存在するはずがないと思うのですが・・。

ということで、実はこの2つにはニュアンスに違いがあるのです。
また、この2つの語句が必要となるその理由も。

何が違うのか、ご存じでしょうか?
(そんなこと、当然知ってるよ!・・という方は、読み飛ばしてください)

ですが、この「can」と「be able to」の使い分けは、とても奥が深いんです。
知っていると思っている人でも、一応復習の意味を兼ねて確認していただけたらうれしいです。

今回は、そんな「can」と「be able to」の意味の違いと使い分けについてまとめてみました。

He can ski

can と be able to で2種類の違い

同じ類の中での違いだと思うのですが、自分では2種類の違いがあると、分けて考えています。

一つは、
今回の主題である、2つの語にはニュアンスの違いがあり、場面によって使い分けるべきという内容。

そしてもう一つは、
すでに学校で習っていることですが、ある特定の語やパターンのときには、半ば自動的に使い分けるべきという内容です。

先に書いたように can と be able to の違いは、なかなか奥が深く多岐に渡る部分があるので、正しく使い分けれるようになるためにも、両方合わせて整理して覚えておくようにしたいものです。

それではまず最初に、どちらも使えるケースの中でそのニュアンスの違いについて説明します。

 

どちらも使えるケースとニュアンスの違い

ご存知のように can と be able to の使い分けは、「主語」や「時制の違い」、「一緒に使う語」などによって使い分けられます。

ある人が「~できる」との意味を現在形で用いるケースでは、can と be able to はどちらも同じように使うことができます。

例えば、彼は英語が話せます。
He can speak English.
He is able to speak English.

この2つの文は、日本語にした場合はどちらも「~できる」となり同じですが、その意味するニュアンスが少し違います。

can : (潜在力で)~できる

can は「潜在力」を、be able to は「単純な能力、動作」の意味を含んでいます。

can は、「実際にそのことがやれるかどうかというよりも、その能力をもっている」ということに力点が置かれています。

Taro can speak 3 languages.    (太郎は3ヶ国語が話せます)

この can を使った文では「太郎にはそういう力があるんです」となり、太郎の「潜在力亅に注目して話をしています。

be able to : (単純な能力、動作で)~できる

一方、be able to は、「その能力を持っていて、実際にやってみて上手にできる」という意味合いとなり、どちらかというとその実現性に力点が置かれています。

「能力」なので単純な動作を表わしており、「実際に修理をした」、「ある何かをやってのけた」というような場合には、be able to を使うのが正しい文となります。

従って、「潜在力」ではなくて単純なその場の「能力や動作」に注目させたい時には、can ではなくて be able to を使うということなのです。

Taro is able to speak 3 languages. (太郎は3ヶ国語が話せます)

こちらの be able to を使った文では、「太郎はこんなすごい事ができるんです」というように、太郎の「今話せたという結果、能力亅に注目して話をしています。

違和感のある例

たとえば:
I am able to speak English.
という文は、次の2つの点で少しおかしな感じに響きます。

①もったいぶったあらたまった響きを持っている
②英語を話すというもっている能力を述べるのに対して、実現性の表現を使っている

can    ⇒ 潜在力
be able to ⇒ 単純な能力や動作

つまり、
「潜在力」を表現したいのであれば助動詞の「can」を使い、
「能力や動作」を表現したいのであれば「be able to」を使うということ。

なので、この場合は can を使うほうが自然な文章となります。

現在形で「〜できる」を表す場合には、基本的に can も be able to も、両方使うことができるのですが、口語では can が使われることが圧倒的に多くて、be able to はあまり使われません。

be able to は少し formal(改まった)な表現になるため、日常会話などではほとんど使われず、もっぱら改まった感じの論文など、固苦しい文で使われることが多いのです。

日常会話では can を使ったほうがすっきりしていて自然だということですね!
 
                >続編:can, be able to (2)

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