トップ動 詞doubt, suspect

doubt, suspect「疑う」意味と違い、使い分け

今日は今回は「疑う」の同意語です。
いつものように、意味の違いと使い方/使い分けについて学習します。

何かを「疑う」というとき、皆さんはどんな動詞を使ってどんな言い方をしているでしょうか。また、英文を訳す必要があるときに、doubtsuspect を正しく解釈されているでしょうか。

日本人の犯しやすい間違いとして、この二つの動詞を混同するという問題があります。
両方の単語とも「疑う」という訳語があるため、同じようなものだと誤解してしまうようです。

suspect は、意味自体に肯定的なニュアンスはなく、「好ましくないこと/否定的なこと」に用いられます。確証や証拠があってそう言うわけではありません。

「疑う」は動詞。「疑わしい」は形容詞。何れも suspect です。
そして、疑いは濃厚であるけれどまだ裁判は受けていない、裁判の前の容疑者を suspect (名詞)と言います。

一方、doubt は限定的に使われる suspect に比べると、広範な意味で用いられます。

 

例を使って説明

実際には、この2つは全く正反対の意味を持っているんですね。
例として、二つの文章をあげてみますので、両方を比べてみましょう。

1)I doubt that he made a mistake.
2)I suspect that he made a mistake.

1)の doubt を使った例文では、「彼が間違いを犯したこと」を疑っています。つまり「彼が間違いを犯したとは思わない」と訳すのが正しい答えなのです。

英語では don't think に置き換えられて、
I don't think that he made a mistake.
と書くことができ、同じ意味になります。

一方、suspect の方は、「彼が間違いを犯した」と疑っているのです。「彼が間違いを犯したのではないかと怪しんでいる」わけですね。

従ってこちらの方は doubt とは反対の文となり、
I think that he made a mistake.
と言い換えることができます。

このようにように考えれば、とても理解し易いのではないでしょうか。

まとめ

まとめてみると、
doubt の場合は、目的語を否定し、
suspect の場合は、目的語を肯定しています。

doubt を使う場合は、
「間違いを犯したこと」を疑っていて、犯したとは「思っていない

suspect を使う場合は、
「間違いを犯したのではないか」と疑っていて、犯したと「思っている

と考えるとわかり易いですね。

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