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41:あきらめる時投げるのは「さじ」、英語の場合は?

 かたい単語の話はお休みにして、今回はコーヒーブレークです。

 ところで、何かをあきらめる時、日本語では「さじを投げる」と
 いう表現を使います。

 面白いことに、実は英語でもそのような場合には「投げる」という
 表現を使うんですね。

 ですが、投げるのは「さじ」ではありません。
 「タオル」なんです。

 「throw in the towel」といって、タオルを投げてしまうのです。

 日本語の「さじを投げる」は、
  医者が患者に施した治療が効果がなくてあきらめた時に、
  薬の調合に使っていたさじを投げたことに由来しています。

 これに対して throw in the towel は、ご存知かも知れませんが、
 ボクシングのセコンドが試合を放棄するときにタオルを投げたこと
 から生まれた表現なのです。

 現在のボクシングでも、この行為は習慣化されていますが、
 これが長じて、「降参する」や「自殺する」という意味の語句に
 まで発展したということです。

 しかし、この語句が一般化したのは 20世紀に入ってからのようです。

 19世紀には、セコンドがリングにタオルを投げ入れる習慣はまだなく
 て、代わりにボクシングの選手の顔を拭くために使っていたスポンジ
 を投げ入れていました。

 したがって、19世紀のアメリカでは throw in the towel ではなく、
 throw in the sponge という語句が、「降参する」という意味で
 使われていたのでした。

 タオルを投げることは慣れているせいか、特に違和感がありませんが、
 give up の瞬間にスポンジを投げ入れるのは、何か少しユニークさを
 感じさせられてしまいますね。

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