トップ英単語小話「トラベル」には苦労がつきもの

第15話:「トラベル」には苦労がつきもの

最近は気軽に海外へ旅行ができる時代になりました。見知らぬ土地を訪れればやはり困難にぶつかることもあります。

飛行機も車もない昔の旅行は、苦労の連続だったと思います。それをよく表しているのが、travel という単語です。

実はこの単語は、「労苦」や「骨折り」をさす travail から派生したものなんですね。フランス語から借用されて travail となり、初めは「旅の労苦」をさしていたのですが、その後二つに分かれたとされています。

「旅」をさす単語にはほかにも、journey, trip, tour などがあります。

どれも 13、14世紀にフランス語から入ってきて、元の意味から発展して「旅」をさすようになったと言われています。

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journey は、
「1日」から「1日仕事」→「日帰りの旅」→「旅」へと転じ、

trip は、
「喜びで足踏みする」から「軽快な足取り」→「旅」へ、

tour は、
「円」「円周運動」から「周遊旅行」へと新たな意味を得てきたという経緯のようです。

これらの使い分けは、結構むずかしいのですが、覚える目安としては、
・旅をすること自体や長期旅行には「travel」を使い、
・旅の時間と道のりに重点がある場合は「journey」で、
・長期・短期どちらの旅行にも使われるのが「trip」で、
・周遊旅行や小旅行は「tour

と考えるのが、わかりやすいかも知れません。

■関連のページ
journey, trip, travel 旅行

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